概要
大スパン架構の商業施設や物流施設などは階高が高く、鉄骨造(S造)の採用が多く見受けられます。しかし、鉄骨造では溶接施工、耐火被覆、柱脚処理などの作業がコストアップの要因となるため、近年、施工性・経済性に優れた混合構造構法が開発されています。そこで、剛性が高い鉄筋コンクリート造(RC造)の柱と、大スパン架構に対応できる鉄骨造の梁を組合せた合理的な混合構造構法「柱 RC 梁 High-S ハイブリッド構法-梁貫通型 RC(SRC)梁 High-S接合部構法-」を開発し、設計・施工法をまとめ、日本ERI株式会社の構造性能評価(ERI-K21001)を2022年9月9日付けで取得しました。
本構法には、2種類の柱梁接合部の補強形式があります。
- せん断補強筋形式 … 柱梁接合部内にせん断補強筋を配筋する
- ふさぎ板形式 … 柱梁接合部周囲をふさぎ板と称する鋼板で覆う

概要図
柱RC梁High-Sハイブリッド構法の主な特徴
1. 自由度の高い計画が可能
建物の外周部には意匠性を考慮して鋼板が露出しないよう、「せん断補強筋形式」を用い、また、内部には『ふさぎ板形式』を用いるなど、2種類の補強形式を使い分けることによって自由度の高い計画が可能となります。
2. コストの削減
鉄骨構造と比較して、躯体で5~10%程度のコストダウンが見込めます。
3. 施工性の向上
最上階の柱主筋定着には技術認証を取得した各種機械定着工法を用いるため施工が容易であり、また、ふさぎ板は、施工時に型枠としての機能も併せ持つため、効率性にも優れています。
4. 工期の短縮
本構法は、鉄骨架構の先行施工が可能であるため、工期の短縮を図ることが可能です。
5. 使用コンクリート・鋼材
柱のコンクリートは設計基準強度Fcが21~60N/mm2のものを、柱や梁の鋼材は一般的な構造用鋼材のほか大臣認定を取得している強度が高い鋼材も使用することができます。
用途
柱RC梁High-Sハイブリッド構法は、商業施設や物流施設ばかりでなく、事務所ビルや複数階建ての工場等にも適用可能であり、様々な用途への対応が可能です。

柱RC梁High-Sハイブリッド構法 架構イメージ
更新記録
2018年1月31日、2026年2月26日